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【字幕実況】 serial experiments lain



 『serial experiments lain』とは、14歳の少女・玲音(lain)をめぐる物語であり、実験であり、とある精神病患者の手記である。

 アニメ、ゲーム、雑誌掲載のグラフィックノベルが同時進行・相互関連して制作されたメディアミックス作品としてスタートした。それぞれの作品は同シリーズ作品でありながら登場人物もストーリーも異なり、ただ共通するのは『現実と仮想現実の境界が無くなるほどネットワークが発達した』という世界観と、“lain”なる少女だけ。

存在は認識=意識の接続によって定義され、人はみな認識によって繋がれている。
記憶とはただの記録に過ぎない。

インターネット黎明期の怪物サイバーパンク

 『lain』シリーズが始まったのは1998年、iMacが発売された年である。まず「ネット世界を扱う」とあるものの、スタッフに専門的な知識を持つ人物、いわゆるハッカーやgeekが多いためか、遠慮解釈もなしに(当時の)ハッカー文化や、自作PCにまつわる設定・描写が取り込まれている。
 そして非常にSFチックな、しかし技術的には現実の自作PCをベースにした擬似PC「NAVI」と、現実のWebが進化したような仮想世界「ワイヤード(Wired)」にまつわる描写、そしてワイヤードやリアル上で狂奔する98年当時のハッカーらの"アナーキーぶり"がものすごく濃く描写され、異常なほど鋭い非現実感が演出されている。
 20年近く経った現在でも(特に海外で)カルト的な人気を誇り、ある種の伝説となっている。

もはやゲームですらない

 ゲーム版lainはプレイステーションから発売された。製作開始はシリーズ中で最初だったが、発売されたのは最後である。
 その内容は今でも「これはゲームなのか?」という議論を呼んでいる。なぜならば、このゲームは「精神病に関するカウンセリングを受けている玲音」と「そのカウンセラーである米良柊子」たちの、日記と備忘録と治療記録を、文章と映像で追っていくという構造になっているから。このゲームでプレイヤーにできることは、lain interfaceという架空の端末からネットワークにアクセスし、ネット上に散らばる「記録」を順番に再生することだけなのだ。
 プレイヤーは再生された断片的なデータからlainにかかわる設定や心理を類推するよう強いられる。「玲音という少女は何者なのか」「どこまでが現実で、どこからが妄想なのか」「そもそも、この記録を閲覧しているのは誰なのか」───その答えに気が付いたとき、あなたはlainの世界に引きずり込まれている。

神話化

 PS版ゲームにはプレミアが付いており、中古ゲーム屋やオークションでは1万円を超える価格で取引される事が多い。もともとの販売数が少ないまま廃盤になった事と、アニメ版がカルト的な評価を得て10年経った今もなお一定の人気を誇っている事が関係している。
 なお、販売元は既にゲーム事業から撤退しており、復刻版やアーカイブス等も期待できない。
(有志によりPS版lainのほぼ全データがニコニコ動画にアップロードされている。動画タグを辿っていくことでゲームをプレイするのとほぼ同じ体験ができる。メインのタグはPS版lain。)

serial experiments lainプレイ動画level1【コメ実況風】